2008年度:問題分析ゼミ[2]

2008年度春学期の問題分析ゼミ第2回の概要です。

日時:2008年4月22日(火)16:20~20:00
会場:明治大学リバティタワー9階1098教室
参加者:全20名
江下(教員)、樋口班(7名)、加藤班(6名)、隅田班(隅6名)
欠席者:1名

1 連絡事項
・ゼミごとの就職相談会の連絡があった。5月7日以降であればいつでも設定できるとのこと。
・研究会は5月9日(金)18時~19時半に第一回を開催することとなった。
・5月後半に第二回を開催する予定であるとの提案がなされた。
・連絡コミュニティに未登録の人は早急に記入するようにと指示された。
・個人面談の未申請の7名は希望日を今週中に申し出るよう指示された。

2 ライティングコミュニケーション演習
・第2回目の今回は、クリティカル・シンキング/リーディングについての説明があった。
・文献を読む際に、1)ハゲドウ=激しく同意、2)ハゲパツ=激しく反発、3)メウロコ=目からうろこ、4)ナツイカ=納得いかない、の四点を常に念頭に置き、印をつけながら文章を読み進めていくこと。
・あとから内容を整理するために、重要な箇所にポストイットを貼っていくこと。
・文献は三度通読すること。
・文章のFAO(F=事実、A=分析、O=意見)を意識して読むことにより、「事実」を装った作者の「意見」を読みとることができるとの説明があった。
・文章を構成する「論」の基本構造について「正反合」を用いた具体的な説明があった。

3 グループ輪講
3.1 発表内容
(1)樋口班の発表
発表者:市川、樋口
課題本『コマからフィルムへ』(秋田孝宏/著、NTT出版、2005年)
発表範囲:第3章〜5章
【発表の概要】
 マンガ映画の原点は、米国でマンガを表すコミックストリップを動画化したらおもしろいという発想からである。その意味で、マンガと映画はおなじフィールドで発達してきた。しかし、ディズニーが音楽を映画に融合させたことにより、マンガと映画の発達が分離される。なぜなら、かつてのマンガ映画はマンガの延長という意味で無音映像であったからだ。また、映画は米国では大衆娯楽として親しまれたが、英国では主に中階級者に芸術として受け入れられた点に、違いが生じている。後半は、日本においての漫画から映画に至るまでの変遷を、関連人物を交えながらの説明があった。

(2)隅田班
発表者:杉浦、森田
課題本「デジタルメディアトレーニング」(冨田英典ほか著、夕斐閣、2007年)
発表の範囲:第3章 ホームページの現在
      第8章 インターネットの誕生
【発表の概要】
 第3章では、ホームページの双方向性と一方向性についての説明が主だった。現在のホームページは、情報収集ツールとして利用されており、不特定多数の人からの情報ボランティアが受けられるという利点がある。しかし一方で有害な情報が入手しやすく、不特定多数の見えないプレッシャーを感じるという難点もある。このような状況下でユーザーに求められているのは、両者を見極め使いこなすことである。8章では、インターネットの誕生についての説明があった。現代のユーザーは改めてインターネットの意味を問うことをしないが、じつはそれ自体がインターネットを無批判に受け入れるしかない事実を内包しているとの説明があった。

(3)加藤班
発表者:廣瀬、鳩外、勝見
課題本「メディア時代の広告と音楽」(小川博司ほか著、新曜社、2005年)
発表の範囲:第2章 広告音楽とその作り手たち
      第3章 広告のなかの音・音楽
【発表の概要】
 第2、3章では広告音楽の制作過程や、作り手達の音楽観、タイアップ構造の説明があった。広告はイメージを具体化させるものとして発展してきた。発表内で出てきた「意味コード」とは簡略的には解釈という意味である。そして、現代テレビCM表現の一般的傾向とCMの中の音、音楽の変化などの説明があった。

3.2 発表に対するコメント
・樋口班:内容をクリアにしたい場合は、短いフレーズ淡々と話すのも良い。声が大きく、語尾がハッキリしている点はよい。
・隅田班:話し方にリズムがあって良い。若い人には全体にありがちなのだが、語尾をハネ上げないように注意すること。
・加藤班:話し方やスピードも良かった。発表内でのキーワード説明の補足があった。

以上

文担当:加藤班 竹内