2009年度:問題分析ゼミ[6]

日時:2009年6月1日(月)16:20〜20:00
会場:明治大学リバティタワー9階1091教室
参加者:全20名
江下、宮澤G(5名)、安永G(5名)、高橋G(5名)、深井G(4名)
欠席者:1名

1 連絡事項
・ 第2回研究会についての説明
日時:6月9日(火)18:00〜19:30
場所:リバティタワー1096教室
演題:企画を商品にするまで

2 発表のポイント
2.1 レジュメを作成する上での注意事項が何点かあげられた。
・文章を書くとき漢字の比率は全体の25%前後を目安にする。
・接続詞の訓読みの漢字はそのままひらがなで書くこと。
  例えば→たとえば
  又は→または
  尤も→もっとも
・見出しの数字・記号のあとは全角スペースまたは全角ピリオドにする。

2.2 発表を行う際の発表者と聞き手のポイント説明があった。
【発表者】声の抑揚(緩急・大小)、ラフな話し方を意識する。
【聞き手】発表者にたいして積極的に意見・質問を出すようにする。
     以下の4つの視点で質問・疑問を考えていく。
      ナツイカ:納得いかない
      ハゲドウ:激しく同意
      メウロコ:目からウロコ
      ハゲパツ:激しく反発

3 輪講
(1)宮澤班の発表
発表者: 佐藤
課題本:山岸俊男『安心社会から信頼社会へ』(中央公論新社、1999)
発表範囲:第1章
【発表の概要】
「信頼」は関係資本の中心的要素であるが、近代社会はその「信頼」崩壊の危機に瀕している。しかし現在の日本社会が直面している問題は、欧米社会が直面している「信頼」の崩壊ではなく、タテ社会が生み出す安定した「安心」の崩壊である。「安心」社会崩壊は、効率的な経済と民主的な政治の運営を可能とする「信頼」社会への転機となる可能性をもっている。

(2)深井班の発表
発表者:中西
課題本:金子郁容『ボランティア --もうひとつの情報社会--』(岩波書店、1992)
発表範囲:第1・2章
【発表の概要】
 近代社会は機械化された巨大システムによって支配され、人と人との関係やつながりが分断された状況にある。ボランティアはそれを改善すべく働きかけ、切り離された人々を再び結びつけ、社会の閉塞状況を緩和しうる可能性をもつ。ボランティアとは単なる自己犠牲ではなく、人と人とのつながりを得られるものであり、そのつながりによって新しい見方や価値を見出すことができる。

(3)安永班の発表
発表者:松尾
課題本: 増田直紀『私たちはどうつながっているのか』(中央公論新社、2007)
発表範囲:第2章
【発表の概要】
 現実のネットワークはスモールワールド・ネットワークである。構成要素のすべてに短距離のつながりが存在し、さらに局所には密なつながりをもっている。2つのコミュニティをつなぐ「近道」は元あるつながりのつなぎ直しで形成される。適度なつなぎ直しではクラスターは保持されるが、過度のつなぎ直しを行うとクラスターは崩壊してしまう。ネットワークの原理を理解することが、人脈構築への応用を可能にする。

(4)高橋班の発表
発表者:八木
課題本: 今井賢一『情報ネットワーク社会』(岩波書店、1984)
発表範囲:第1章
【発表の概要】
 日本とアメリカでは異なるネットワークの作られ方をしているが、"FACE TO FACE"を重んじ、人的接触を重視するという点は日米ともに共通する情報伝達の原点である。インターネット、メールといった情報生産の新しい補助手段が誕生したことによって、人と人との連結に新しい媒体が出現した。

以上
文担当:宮澤班 関根