2018年度:問題分析ゼミ[15]

2018年度の問題分析ゼミ第15回の議事録です。

日時:2018年10月2日(火)15:20~19:00
会場:明治大学リバティタワー13階1131教室
参加者:22名 江下、高橋、山本G(4名)、星野G(5名)、中島G(6名)、土屋G(5名)
欠席者:2名

1. 連絡事項
なし

2. グループ発表
(1) 土屋グループ
課題本:性別役割分業意識
発表者:興梠
発表範囲:
【発表の概要】
 学歴や伝統的意識の効果の衰退から、社会化を通じて埋め込まれている部分が減少している可能性が考えられる。妻の就労や家計貢献など生活の現状との関連が近年になって強まっている可能性もあり、また、性別役割分業意識が先にリベラル化したのち停滞していることから共働きの現状がそれに追いついていくと考えられる。生活の実態に合わせて自身の主観的な意識を柔軟に変更していく部分にも目を向けることが必要だ。

(2) 星野グループ
課題本:企業広告の内容分析によるテーマ類型化-製品広告との境界曖昧化-
発表者:栗橋
発表範囲:
【発表の概要】
 企業広告と製品広告との境界が曖昧になっている状況を「折衷広告」として捉えるのではなく、新しいタイプの「企業広告」として議論した。また、企業広告の中で製品・ブランドの内容とどの表現素材が結びつき、どのような経営的・社会的テーマを構成するのかを明らかにするために、企業広告の内容分析と主成分分析を行った。その結果、企業広告は「社会貢献活動」、「企業経営状況」、「製品・ブランド力」、「グローバル企業活動」、「社内風景」の5つの社会的・経営的テーマが同定された。また、製品・ブランドの内容と結びついて「製品・ブランド力」を構成する表現素材は、「技術力・研究開発力・サービス力」や「企業ロゴ・マーク」、「その他」であった。

(3) 山本グループ
課題本:洋装化と女性雑誌-戦前の関与について-
発表者:清水
発表範囲:
【発表の概要】
女性衣服の洋装化において女性雑誌が果たした役割とは、多くの女性雑誌が衣類の仕立て方や切り方を主要記事として扱ったことで衣服の改善・洋装の普及を促したことや、女性の生活向上を目指してより簡単な裁縫方式の啓蒙を試みたことで、女性の家庭内労働の軽減に貢献したことである。

(4) 中島グループ
課題本:「服飾雑誌」の歴史的成立
発表者:鈴木
発表範囲:
【発表の概要】
『装苑』は時代の流れと読者に合わせて紙面を変えていき、1950年代の「実用派雑誌」から1970年代以降の「ファッション系女性雑誌」の時代に至るまでの橋渡し的な存在を担った。その流れの中で「服飾雑誌」として成立した『装苑』は今でも「服飾雑誌」として残っている。

3. 反省
 今回から論文の輪読が始まったが、内容が難しく質問をするまでに至らないことが多かったような印象を受けた。

文担当:鯉淵
編集担当:田中