2019年度:問題分析ゼミ[15]

2019年度の問題分析ゼミ第15回の議事録です。

日時:2019年10月1日(火)
会場:明治大学リバティタワー16階 1168教室
参加者:17名
江下、高橋、齋藤G(5)、佐藤G(5)、高野G(5)、交換留学生(2)
欠席者:0名
遅刻者:1名

1 グループ発表
(1) 齋藤グループ
・発表者:颯田、寺岡
・テーマ:カストリ雑誌
[概要]
 カストリ雑誌とは、戦後に出現した性風俗雑誌のことである。粗雑な紙を使って作られていた。1946年に初のカストリ雑誌『猟奇』が創刊された。当時性行為をメディアで表現することは厳禁されていたために人々の注目が集まった。
『猟奇』を他の雑誌が真似をし始め、カストリブームが起こった。そのため表題や表紙にはどこか既視感があるものが多かった。また、文面よりも挿絵などが重要視されていた。これらのカストリ雑誌には読者を啓蒙しようと言った思いは含まれてはいなかった。
カストリ雑誌は敗戦直後大いに賑わった。それは出版物が少なかったことにより大衆は雑誌であればどんなものでも満足できた体といえる。しかし、戦後復興が進むと大衆は内容が陳腐なカストリ雑誌を嫌うようになり、カストリブームは終焉した。
[先生のコメント]
・時代背景を知っておくことが大切である。
・出版業は敗戦直後でも行いやすい産業であった。
・この頃GHQによる統制が行われていたが、娯楽に関しては自由度が高かった。
・売れれば続けるし、売れなければやめるというスタンスで販売されていた。
・娯楽に飢えている大人にとって一番簡単にうけるものはエロ雑誌であった。
・その頃の子供向けの出版物は赤本と呼ばれる雑誌である。どこで売っていたのか→道端

(2) 佐藤グループ
・発表者:佐藤、宇
・テーマ:パーソナル無線
[概要]
パーソナル無線とは、電波法に規定する技術基準適合証明を受けた無線設備のみを使用する簡易無線局のことである。無線局の免許は必要であるが、無線従事者の資格は必要がなく、誰でも手軽に利用することができる。また、CB無線(市民ラジオ)は無線局の免許及び無線従事者の資格を必要としない無線局である。アメリカにおいてCB無線はトラック運転手が交通情報の取り締まり情報の交換や暇つぶしのために利用された。アメリカのこのブームは日本にも影響した。日本のトラック運転手が米国仕様のCB無線機をそのまま使用した違法無線局が増大し、社会問題にまで発展した。同じ「群番号」と呼ばれる5桁の数字をセットすると同じ群番号無線機同士で交信することができ、群番号00000は不特定多数の相手と交流できた。この特徴は現在のインターネットと似ており、非現実空間でのコミュニティの形成の足掛けとなったのではないかと考えられる。
パーソナル無線に変わる技術として携帯電話やスマートフォンが登場したことにより、基地局数は減少した。さらに、総務省は900MHz帯の周波数を携帯電話用に割り当てるためにパーソナル無線を廃止にする移行措置を取った。
[先生のコメント]
・国によって周波数帯域が大きく違う。
・アメリカは空いていた周波数帯域を一般人が使えるように割り当てた。
・ヘルツとは一秒間あたりの振動回数を表す周波数の単位である。
・社会背景を知っておくことが大切である。

(3) 高野グループ
・発表者:小武、田村
・テーマ:伝言ダイヤル
[概要]
1986年にNTTがサービスを開始した。
携帯電話はまだ普及してない、自宅や喫茶店、公衆電話は?
NTTはサークルなどの仲間内での情報伝達というようなプライベートでの利用を想定していた。しかし、「オープンチャンネル」として不特定多数のパブリックな利用が始まり、提供した側が意図してない利用のされ方をした。気軽にかけることができ、趣味や場を共有することを可能にした。チャンネルは語呂合わせや噂で広がることもあった。
その後、潰し屋の登場、直電より高い電話料金、携帯電話やSNSサービスの普及などの理由で衰退していった。しかし、災害伝言ダイヤルサービスは継続している。
伝言ダイヤル事件
[先生のコメント]
・オープンチャンネルは雑誌に掲載されることが多かった。
・おニャン子チャンネルなどのようなアイドルの追っかけが活発に行われていた。
・アイドルの盗撮目的の情報交換にも使われていた。
・匿名のコミュニケーションの先駆けになった。
・伝言ダイヤル事件が起きた。

2 反省
先生のコメントもしっかり聞きながら知識を深めていきたい。

作成:大倉
編集:高野