about 江下ゼミ

ここで言及しているゼミとは、明治大学情報コミュニケーション学部において江下が担当する問題分析ゼミナールです。ゼミは非公開ですが、明治大学在学生にかぎり、見学を認める場合があります。席を確保する都合上、見学希望者は事前にかならず問い合わせてください。なお、通常のゼミ以外にも外部講師を招いた研究会を随時実施しています。こちらは外部に公開する場合があります。

連絡先:駿河台研究棟507号
江下研究室

おもなコンテンツ
  • ゼミの活動記録
  • グループ活動の成果
  • ゼミ生によるブックレビュー
  • ゼミ生の個人研究
  • 指導教員の研究報告
  • 外部講師の紹介
  • ゼミ関係のイベント報告
このコーナーについて
2008年度問題分析ゼミ
  • このコーナーに掲載されているコンテンツは、問題分析ゼミ(3年次対象)の活動報告が中心です。
  • 1年次対象の基礎ゼミ、2年次対象の問題発見ゼミに関する情報は、「sic info」コーナーに掲載します。
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ゼミの活動
  • 前後期の定例ゼミ
  • 外部講師による研究会
  • ゼミ合宿
  • 企業研修
※ 定例ゼミ以外はすべて学生による自主的な参加を原則にしています。
問題分析ゼミのテーマ
研究領域
  • 社会ネットワークの解析
  • 近代社会のメディア史
  • 情報化の進展シナリオ
  • 情報メイブンの役割
  • 娯楽産業のイノベーション
  • 国民的アイドルの誕生と消滅
  • 大衆文化における雑誌の役割
  • チャットの歴史
  • 仮想社会の社会史
  • 少女文化の社会史
  • ヤフオクの消費行動

重点スキル
  • 文章読解・作成
  • プレゼンテーション
  • インタビュー調査
  • 質問紙調査

2008年06月07日

 2008年度春学期の問題分析ゼミ第4回の概要です。

2008年度 第4回江下ゼミ(問題分析ゼミ)議事録

日時:2008年5月20日(火)16:20~20:00
会場:明治大学リバティタワー9階1098教室
参加者:全17名
江下(教員)、樋口班(4名)、加藤班(5名)隅田班(7名)
欠席者:3名

1, 連絡事項
1-1 学生論文集の連絡があった。
・エントリー応募期間 6月30日〜7月5日
・個人、グループどちらの参加でも可
1-2 今後のゼミスケジュールの連絡があった。
・来週(5月27日)は、発表方法の演習と研究会ということになった。
・前期のグループ輪講が、次回からの2冊目で終わりとなった。
1-3 次回以降のグループ輪講について説明があった。
・発表方法は、1人20分受け持つことになった。
・レジュメとパワーポイントによる資料を2種類用意し、事前に先生に見せに行くことになった。
1-4 日経産業新聞、日経流通新聞を読み、気になる記事をピックアップすること
になった。
1-5 雑誌研究について、台割りとレイアウト分析の説明があった。

2, グループ輪講
(1)樋口班
発表者:高橋、石川
課題本『コマからフィルムへ』』(秋田孝宏/著、NTT出版、2005年)
発表の範囲:第10章 マンガの時間構造
        第11章 日本アニメとは何か
 <発表の内容>
マンガが読者との間の共通の約束事によって成り立っていることや、日本アニメの特徴についての説明があった。映画は時間、ストーリーが勝手に進むのに対して、マンガは読者が自由に読み進めることができるという違いの説明があった。また日本アニメの特徴として、日本の文化的背景を有効活用している。それは、視聴者自身の演出で、自分の頭の中で組み立てて楽しんでいるということだった。そして、メディアとマンガが近しい関係であるとの説明があった。

(2)隅田班
発表者:水落、隅田
課題本『デジタルメディア・トレーニング』(冨田英典ほか著、夕斐閣、2007
年)
発表の範囲:第6章 ビデオゲームの存在
        第9章 ビデオゲームの誕生
        第12章  メディア社会の未来
【発表内容】
ビデオゲームを敵、見方の両面から見ていった。ビデオゲームは敵視されることが圧倒的に多かった。遊び方は変化し、現在は「遊び心」が喪失しているということだった。そして、現在はリアルタイム社会であり、時空間のゆがみが生じているという説明があった。

(3)加藤班
発表者:勝見、鳩貝
課題本『メディア時代の広告と音楽』(小川博司ほか著、新曜社、2005年)
発表の範囲:第5章 多メディア時代の広告と音楽
【発表内容】
広告編集の変遷と広告と音楽の関係について説明があった。デジタル化により映像制作の環境が変容した。また、近年は広告が多様化し、広告かどうかの線引きが難しくなっている。そして、視聴方法も変化している、ということだった。広告と音楽は密接に関係しており、単なる広告でも音楽でもない。しかし、テレビの視聴態度の変化によって、TVCMも従来までの優位性を保てないだろう、という説明があった。

3,個人課題

(1)発表者:森田
課題本『マンガと著作権』(米沢嘉博編、コミケット、2001年)
【発表内容】
パロディや引用をめぐる裁判が起きているが、出版社、著作者の対応は様々であった。判例も少なく、これらの行為がどのような場合に違法になるのか、という明確な線引きがまだなく、論争も続いている、という説明だった。

(2)発表者:石川
課題本『女学生と女学校』(稲垣恭子、中公新書、2007年)
【発表内容】
女学校では、一般教養に加えて、良妻賢母主義の教育がなされていた。女学生に対して、モダンでハイカラというイメージが持たれ、教養ある女性の象徴として羨望の対象であった。しかし、西洋文化や教養を受容していることから批判されることもあった。また、女学生の日常生活の説明があり、現代の女子学生と求めるものや社会的地位は、ほとんど変わらない、という説明だった。

(3)発表者:市川
課題本『うわさの科学』(松田美佐、河出書房新社、1997年)
【発表内容】
うわさの定義と、出所、伝播パターンといった説明があった。まず、うわさとは、人々の関心、出来事に関わる、証明されることのない話のことである。うわさの出所が7種類、伝播パターンは5種類あるということだった。また、有名な都市伝説として「口裂け女」の説明もあった。

(4)発表者:勝見
課題本『もう一つ別の広場』(パックインミュージック編、ブロンズ社、1969年)
【発表内容】
1960年代後半若者に人気を博した「パックインミュージック」という深夜のラジオ番組についての話だった。この番組で、若者たちは、悩みや葛藤、孤独さなどを共有していた。学生運動や平和問題、浪人生活、政治などさまざまな話題が交わされ、現代との比較や共通点の説明があった。そして、若者たちは、この番組に癒しや救いを求めてたのではないか、ということだった。

(5)発表者:水落
課題本『紅一点論』(斉藤美奈子、筑摩書房、2001年)
【発表内容】
特撮・アニメのヒロインの4つのパターンそれぞれについての説明があった。それは、魔法少女、紅の戦士、悪の女王、紅の勇者である。ヒロインは、男社会に都合が良い、悪い女性像で、女性自身の解放に心を砕くヒロインはいない、との説明があった。

文責:隅田班 杉浦


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