about 江下ゼミ

ここで言及しているゼミとは、明治大学情報コミュニケーション学部において江下が担当する問題分析ゼミナールです。ゼミは非公開ですが、明治大学在学生にかぎり、見学を認める場合があります。席を確保する都合上、見学希望者は事前にかならず問い合わせてください。なお、通常のゼミ以外にも外部講師を招いた研究会を随時実施しています。こちらは外部に公開する場合があります。

連絡先:駿河台研究棟507号
江下研究室

おもなコンテンツ
  • ゼミの活動記録
  • グループ活動の成果
  • ゼミ生によるブックレビュー
  • ゼミ生の個人研究
  • 指導教員の研究報告
  • 外部講師の紹介
  • ゼミ関係のイベント報告
このコーナーについて
2008年度問題分析ゼミ
  • このコーナーに掲載されているコンテンツは、問題分析ゼミ(3年次対象)の活動報告が中心です。
  • 1年次対象の基礎ゼミ、2年次対象の問題発見ゼミに関する情報は、「sic info」コーナーに掲載します。
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ゼミの活動
  • 前後期の定例ゼミ
  • 外部講師による研究会
  • ゼミ合宿
  • 企業研修
※ 定例ゼミ以外はすべて学生による自主的な参加を原則にしています。
問題分析ゼミのテーマ
研究領域
  • 社会ネットワークの解析
  • 近代社会のメディア史
  • 情報化の進展シナリオ
  • 情報メイブンの役割
  • 娯楽産業のイノベーション
  • 国民的アイドルの誕生と消滅
  • 大衆文化における雑誌の役割
  • チャットの歴史
  • 仮想社会の社会史
  • 少女文化の社会史
  • ヤフオクの消費行動

重点スキル
  • 文章読解・作成
  • プレゼンテーション
  • インタビュー調査
  • 質問紙調査

2012年10月07日

2012年度の問題分析ゼミ第16回の概要です。

日時:2012年10月1日(火)16:20~20:30
会場:明治大学リバティータワー9階1098教室
参加者:全22名 江下、高橋、舘G(5)、中村G(5)、政岡G(5)、神谷G(5)

1 個人研究発表
(1)加藤ももこ:テーマ『広告』
【発表の概要】
1)概要
 広告は広告主の目標を達成するための手段だ。広告ビジネスには数多くの会社が関わっている。広告業界は格差が大きく大手による寡占が続くが、自分推したいことを見極めるべきだ。広告業界は、企業形態も仕事内容も複雑である。
2)広告ビジネスとは
 広告会社は依頼をもとに総動員で方針を決め、その方針で作成したプランを広告主に発表する。広告主の承諾を得てはじめて広告が制作される。世に出た後は広告効果を分析し次の展開に利用される。広告は広告主の目標を達成するための手段だ。
3)広告ビジネスの構成
・クライアント
・メディア(媒体社)
・マス4媒体、交通広告、屋外広告、インターネット
・広告会社
・広告戦略(PR会社、マーケティング会社)
・グラフィック(広告制作会社、印刷会社)
・CM制作
・Web制作
4)広告会社の形態
 広告の脱マスコミ依存のクロスメディア化が進む。メディアの取扱額は上位3社が53.3%を占める。大手企業によるメガ・エージェンシー化が進む。独自性強い外資系広告会社に躍進の期待が高い。広告業界は格差が大きく大手による寡占が続く。
5)まとめ
 広告は広告主の目標を達成するための手段だ。広告ビジネスには数多くの会社が関わっている。広告業界の大企業による寡占状態は続くだろう。広告業界で自分のしたいことを見極めるべきだ。多種多様な業種の中からあったものを探すべき。

〈コメント〉
・範囲が広すぎてオリジナル情報に欠けていた
・インタビュー内容と研究内容が独立しており関連性が無い
・自分なりのオリジナルな発見=本に書かれていない発見
・業界人が学生に要求するのは「日常的にどんな視点を持っているか」
・大枠は知ってて当然の話

(2)湯浅智朗 テーマ『みなとみらい21』
【発表の概要】
1)前提知識「みなとみらい21」とは。
・横浜の西区と中区にある商業施設・ビジネス街
・みなとみらい(186ha)、TDS:TDL(100ha)
2)みなとみらい21の歴史
・1860 文化子閏の拠点
・1950 造船と物流の拠点
・現在 観光と消費の拠点
3)中央地区
・ランドマークタワー
・クイーンズモール
・オフィスビル/ショッピングモール
4)新港地区
・赤レンガ倉庫
・歴史的建築(上)現代商業施設〈下〉
5)計画的に設けられた観光導線
・ショッピングモール
・計画的につくられた観光導線
6)みなとみらい21
・都心の負荷軽減を目的とした大規模開発
・縦の高層ビルと横の商業施設による経済活性化
・観光導線によるとし空間化
・国際的観光都市を目的とした歴史遺構の保存
→計画的につくられた経済、観光の拠点
7)FWによる性年齢計測
・みなとみらいにどのような人々が訪れているのか
・観光・消費に着目するため、祝日休日に調査
・各スポットで一番人の流れがある場所を測定
・30分間、5分間おきに人の流れを写真撮影
・密度の高い3枚を測定、見た目で性年齢分析
8)以下分析
9)事前聞き込み調査
・若者20人にみなとみらい21のイメージを聞き込み
・景色夜景がきれいという共通イメージ
・目的の多くは観光・消費
・未来乗車の多くは「デートスポット」というイメージ
→ショッピングや観光を楽しむ夜景がキレイなデートスポット
10)現地聞き込み調査
・駅前のクレープ屋「平日はサラリーマン、休日は観光客の街に」
・筋トレおじさん「平日の昼はジョギングするサラリーマンもいる」
・ワールドポーターズ「映画館やゲームセンターは中高生が増える」
・ベロタクシーのお姉さん「歩いて観光して回る人がほとんど」「静かで開放的という感想が多い」
→未来場者のデートスポットと言うイメージとギャップがある
11)FW結論
・「軸線」「ヌケ」という歩行の都市アフォーダンス
・ビジネスと観光・消費という二つの都市機能
・家族連れ・カップル・友達同士のすみわけ
・空き地、広場、講演の充実
→幅広いユーザーが徒歩による観光・消費行動
12)まとめ
・ソフト化する経済拠点
・計画的な都市構造の二面性
・「歩行」を喚起させる都市アフォーダンス
・カップルだけではない幅広い利用者
→「デートスポット」という認識は一面的なもので、ユーザーにより幅広い側面を持つ経済拠点

〈コメント〉
・調査において、人とその特徴×場所のリサーチ
 例:家族連れ遊園地でじいちゃんがナンパ
  →それが実現しうるフィールドはないのか検討する
・円グラフのパイ数の上限は4。→強調(メッセージ)を付けるべき。
・円の大きさで母数を表すテクニックもあるよ!
・抽出したファクトへの考察がほしい。検証結果に対する考察は大切。
・報告書のFAO ⇒Fact / Analysis / Opinion

(2)下山みどり テーマ:エナジードリンク
【発表の概要】
1)概要
 エナジー飲料の引用目的は「テンションアップ」である。既存の栄養ドリンク市場は定番商品の独壇場で、コンビニの栄養ドリンク棚ではレッドブル優勢である。今後エナジー飲料の多様化進行の予感がある。利用シーンの創出がヒットにつながる。
2)栄養ドリンク市場の推移
 医療品・医薬部外品・清涼飲料水のカテゴリがある。定番のリポビタンDとオロナミンCの独壇場になっている。99年規制緩和で医薬部外品はコンビニへ販路を拡大している。レッドブルの登場で横ばいだった市場が底上げされた。健康志向により様々なドリンク剤が誕生した。
3)エナジードリンクの商品比較
 レッドブルはミニサイズ販売を機にブレイクした。バーンは甘いベリー味・モンスターは成分多めである。若者向けで「斬新でかっこいい」イメージがある。元気補給のためにコンビニで購入・バーで飲用されている。レッドブルが先行し、他商品が追随している。
4)調査概要
・対象:都内立地の大手コンビニ約30店舗
・実施期間:2012/9/.27~10/1
・利用者の属性で調査対象のコンビニを精査
・コンビニ利用者を社会人と大学生、男女で分類わけ
→コンビニにおけるエナジー飲料の陳列傾向を分析
5)調査結果
 陳列からみるエナジー飲料の引用シーンは様々であった。栄養ドリンク棚のゴールデンゾーンに陳列される傾向がある。若者の利用するコンビニにレッドブルを多く陳列されている。女性利用者が多いとノンシュガーの陳列比率が高い。既存の栄養ドリンクにとっては打撃であった。
6)まとめ
 エナジー飲料は新たな引用シーンを提案した。社会人にとってリポDがエナジー飲料になっている。浸透率があがることで今後若者の需要拡大しそう。海外商品登録で更なるエナジー飲料の多様化が見込まれる。飽和市場でもポジショニング次第で活性化が可能だろう。

〈コメント〉
・レッドブルのポディショニングが不足していた。
・相対化と比較をもって、状況を把握することが大切。フレーム→位置

文担当:中村
編集:佐藤


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