about 江下ゼミ

ここで言及しているゼミとは、明治大学情報コミュニケーション学部において江下が担当する問題分析ゼミナールです。ゼミは非公開ですが、明治大学在学生にかぎり、見学を認める場合があります。席を確保する都合上、見学希望者は事前にかならず問い合わせてください。なお、通常のゼミ以外にも外部講師を招いた研究会を随時実施しています。こちらは外部に公開する場合があります。

連絡先:駿河台研究棟507号
江下研究室

おもなコンテンツ
  • ゼミの活動記録
  • グループ活動の成果
  • ゼミ生によるブックレビュー
  • ゼミ生の個人研究
  • 指導教員の研究報告
  • 外部講師の紹介
  • ゼミ関係のイベント報告
このコーナーについて
2008年度問題分析ゼミ
  • このコーナーに掲載されているコンテンツは、問題分析ゼミ(3年次対象)の活動報告が中心です。
  • 1年次対象の基礎ゼミ、2年次対象の問題発見ゼミに関する情報は、「sic info」コーナーに掲載します。
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ゼミの活動
  • 前後期の定例ゼミ
  • 外部講師による研究会
  • ゼミ合宿
  • 企業研修
※ 定例ゼミ以外はすべて学生による自主的な参加を原則にしています。
問題分析ゼミのテーマ
研究領域
  • 社会ネットワークの解析
  • 近代社会のメディア史
  • 情報化の進展シナリオ
  • 情報メイブンの役割
  • 娯楽産業のイノベーション
  • 国民的アイドルの誕生と消滅
  • 大衆文化における雑誌の役割
  • チャットの歴史
  • 仮想社会の社会史
  • 少女文化の社会史
  • ヤフオクの消費行動

重点スキル
  • 文章読解・作成
  • プレゼンテーション
  • インタビュー調査
  • 質問紙調査

2012年11月06日

2012年度の問題分析ゼミ第20回の概要です。

日時:2012年10月30日(火) 16:20〜20:00
会場:明治大学リバティータワー9階1098教室
参加者:江下、高橋、館G(4)、中村G(3)、政岡G(5)、神谷G(5)
欠席者:3人
早退者:1人

1 個人研究発表
(1)テイシン 「化粧品業界」
1)概要
 化粧品メーカーは大手会社の他に中小企業もかなり多い。メーカーは高価格商品と低価格商品の二極化になっている。消費者の節約志向が強く、高価格帯の商品が伸び悩んでいた。販売チャンネルの多様化による低価格の一般品が伸びる。国内から海外に移った業界は今後の競争も厳しくなる。
2)化粧品の定義
 メーキャップ化粧品、基礎化粧品から入浴剤までいわゆるトイレタリー製品のこと。業界特徴はコマーシャル、広告、宣伝費が多いことで、食料品につぎ2位である。肌に長時間に接触するため、自然な成分を使う商品が多い。大手資本でありながら、別のブランドとして活動する会社が多い。メーカーは高価格品と低価格品を販売するにつれて、商品の二極化となっている。
3)業界知識
 ライセンスブランドとは、他の企業が開発した製品の設計を許可料を払いそのまま使用し、製品を生産すること。メリットは多くの仕事を確保できるし、いざとなるとき、調達も容易になる。化粧品メーカーの供給業者は、原料メーカーとOEMメーカーに分けられる。化粧品会社はコスト削減の対策として、低価格品を外部委託生産する傾向がある。
4)業界情報(平成22年3月31日現在)
・業界規模 1兆6,474億円
・売上高純利益率 +4.0%
・前年比伸び率 −5.0%
・総資産額 2兆3,516億円
・労働者数 18,326人
・平均年齢 37.0歳
・平均勤続年数 10.8年
・平均年収 580万円
・平成21年の化粧品業界(主要対象企業16社の売上高計)の業界規模は1兆6,474億円となっている。消費者の節約志向が強く、高価格帯を中心に売り上げが伸び悩んだ。
5)流通方式Ⅰ
 流通方法が多様で分類すると5つである制度品流通はメーカーが自社の販売経由で、小売店と直接契約を結ぶシステムである。契約内容はメーカーによって異なり、対面販売する際に条件など書かれている。制度品システムはコーナー制度、美容部員制度、消費者組織制度が大きな特徴となっている。制度を維持するために、多くのお金をかかるため、効果の商品に向いている。メーカーは一般販売やセルフ販売する別会社を成立する。
6)流通方式Ⅱ
 一般品流通は、卸売り経由で小売店に商品供給するシステム、訪問販売品は、販売員が直接消費者に販売するシステムである。通信販売は訪問販売と同じように無店舗販売である。業務用品の流通形態は一般品と同じである。販売チャンネルの多様化により、低価格帯の一般品が注目するようになった。
7)中国の発展事情
・メーカー各社はアジアを中心として海外市場に目をむいた
・国内の所得増加や美意識の高まりを背景に成長を期待する
・メイクアップ、ミドル市場、専門店ルートの拡大がポイント
・化粧品メーカー展開する際に課題も深刻である
→国内から海外を移った化粧品業界では今後の競争は厳しい
8)まとめ
 中価格商品、高付加価値の産品が必要だ。また、これからメンズスキンケアに力を入れるべき。美容食品、代替製飲む化粧品のシェアが大きくなる。化粧品販売の通販業界も伸びると期待するが、業界は国内、海外においても競争が厳しくなる。
9)調査
・調査目的
 ドラックストアでの、地域や店による商品の種類と価格の違いは?
・調査内容
 大手三社のスキンケアの化粧水150ml
・調査結果
 確かに、店舗や地域によって商品の価格帯は違う
・調べた店舗
 新大久保…マツモト、龍生堂
 新宿東口…サンドラック、マツモト
 池袋…EXPRESS、マツモト
 サンシャイン通り…サンドラック、マツモト

〈コメント〉
・もっと中国事情にフォーカスを!
 どの商品が人気?日本と中国でのパッケージの違い。テイシンにしか出来ないこと
・対象商品を2〜3個に絞って、そこから各店の価格の違いを調べたら?

(2)神谷 テーマ:車内広告
1)概要
 車両によって乗客の混み具合は変化する。デジタルサイネージは具体的に広告を提案できる。車内広告とデジタルサイネージの組み合わせでさらに効果的な広告を展開できる。
2)掲出位置
 中吊り、まど上、ドアステッカー、ドア横ポスター、ドアツインステッカー、トレインチャンネルなど、車両間で場所は違っても掲出広告は同一(調査済み)。
3)どんな人がどんな広告をみるか
・10代男性Z会実践ドリル
・20代前半男性学生 ヤングマガジン
・20代前半女性 green label relaxing
・20代前半女性 シャンプー
・30代前半男性 消費者ローン
・30代後半男性サラリーマン マンション分譲
4)時間帯別乗客数・客層(JR御茶ノ水駅)
 サラリーマンは朝のピークを境に減少傾向にあり、学生は時間割に合わせてピークが分散している。
5)時間帯別乗客数・客層(JR四ツ谷駅)
 朝の通勤ラッシュを終えると全体的に減少傾向にある。
6)デジタルサイネージ 〜トレインチャンネル〜
・液晶モニター約2万面規模の巨大メディア
・毎週5000万人以上にリーチできる
・デジタル化・NW化により手間とコストをカット
・費用対効果をはっきりとあらわす指標がない
→曜日・時間帯・エリアに応じて適切な提案が可能
7)車内ユニット視認率
 車内ビジョン(デジタルサイネージ)の視認率が最も高い。
8)まとめ
 広告の掲出位置は違うが各車両の広告はほぼ同じ。改札出口の位置により混みやすい車両が存在する。時間帯・場所により乗客数・客層は変化する。デジタルサイネージは乗客に視認される可能性が高い。時間帯・場所・車両といった条件に適したターゲットに効果的に影響を与えられる。

〈コメント〉
 グラフのセンスない。棒グラフより折れ線グラフの方が分かりやすい。折れ線も太線と細線でわけたり、グラフ一つにしても、見やすさなどこだわるべき。

(3)渡辺千 テーマ:ファンから見える恋愛傾向
1)概要
 最近のトピックスから嵐ファンの傾向を分析したところ、ニノ担と潤担ファンに偏りが見出せた。ニノ担は思い入れが強く、ニノを現実視する。二宮和也はクリーミー系男子である。世の中の女性はクリーミー系男子を求めているのではないか。
2)研究過程
・ジャニオタ必須ツールmixiでファンを分析
・ファンの情報が濃いチケットトピをみた
・10番台ごとに選び、ファン58人を選出
・ファン歴、担当、遠征組、出身地などをみた
3)担当ランキング
 チケットのトピ内では、二宮担当が多い
4)ニノ担の傾向
・遠征…する>しない
・ファン歴…語る>語らない
5)嵐ランキング
・チケットトピ内の担当ランキング…二宮72票、大野50票、櫻井49票、
相葉40票、松本35票
・Web上のブログ数…大野、松本、櫻井、二宮、相葉
・コミュニティ参加人数…松本、大野、相葉、二宮、櫻井
6)結果
・コミュ参加人数、ブログ数が多い、潤担
・コミュ参加人数、ブログ数少ない、ニノ担
・チケットのトピでは、ニノ担>潤担
・ニノ担は思いが強く、現実で会いたいと願う
→アイドルである二宮くんを現実で見ている
7)ファンが求めているもの
・ニノの好きなところ…声、考え方、あまのじゃく
・潤くんのすきなところ…真面目、エロさ、毒舌・かわいい
8)恋愛傾向
 二宮くんはクリーミー系男子、対して松本くんは肉食系男子といえる。現実に求められているのはクリーミー系男子であり、肉食系男子はアイドルで楽しめば良い。世の女性は、現実にクリーミー系男子を求む。

〈コメント〉
・嵐のBLから属性が分かったかも。
・業界研究と絡めるならどういう商売ができるか

(4)渡辺香「旅行掲示板」
1)概要
 ネットの普及でビジネスモデルの見直しが必要となっている。旅行掲示板に学生旅行者のニーズを掴むヒントがある。学生の質問者は少人数で節約志向・各国周遊型がみられる。運営や各社はそこに注目して企画をし、ニーズを把握できる状況を活かした事業戦略を。
2)旅行業の概要と現状
 1964年邦人の海外旅行が自由化される。当業界は上位6社がシェアの半分を占めているが、ネットの普及で店舗縮小、専業は台頭を見せる。販売手数料減や外国人の訪日観光が焦点である。ネットの普及がビジネスモデルの見直しを促す。
3)調査について
・旅行口コミ掲示板の学生による質問を調査した
・対象は「フォートラベル」と「旅スケ」の2つ
・調査期間は09年10月~12年09月の投稿
・地域、期間、性別、人数、質問内容などを調査
→旅行掲示板を利用する学生旅行者の質問を調査
4)調査1:地域
 欧州が圧倒的、各国の都市周遊の旅行が多い。
5)調査2:期間・期日
 2・3月と8・9月に旅行する予定が多かった。期間は2〜3週間が最多、まれに数ヶ月〜1年に及ぶ。シーズン中の1〜3月と7月〜9月に書き込みが多い。期間や期日の書き方は質問者によってまちまちで、長期休暇の旅行にあわせて直前に質問する傾向がある。
6)調査3:性別・人数
 人数を主張しない質問、その必要がないためか。
7)調査4:質問内容(フォートラベル)
 旅程を決めて観光の質問をする人が多い印象がある。
8)調査4:質問内容(旅スケ)
 行きたい都市を挙げて移動手段を問うパターンに。
9)調査5:その他
 旅スケは在外留学生の旅行やビザの相談も多い。「貧乏」「安く」がポイント 多くが節約志向を示す。各地周遊のためカテゴリがいくつもまたがる。自分の負担が少ないツアー利用の質問者は少数で、主要でない情報にも改善や工夫のヒントが点在する。
10)分析と考察
 長期休暇に2〜3週間、各国都市周遊のケースが多く、より安いものを求める姿勢は共通してみられる。旅程を挙げてその実現性や移動手段を訪ねる内容が多く、旅行ひな形や関連商品などを利用者が編集する。学生旅行者のニーズに合ったコーナーを設ける。
11)まとめ
 ネットを活用した事業戦略が必要となっている。旅行掲示板学生ユーザーは節約志向で都市周遊する。旅程の相談・確認、移動手段を問うために利用している。その点に注目した企画やコーナーを設けるべき。ユーザーの声を拾いやすい状況を利用した戦略を

〈コメント〉
・この発表から新しく事業にどう繋げるか

以上
文責:兼子
確認:佐藤


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